内田理央「役のまま生きる」から「自分の人生を楽しむ」へ 34歳で復讐妻のドロドロ殺人劇に挑む心構えとは
2026.08.03
明るい笑顔が印象的な内田理央さん。その気取らない自然体なキャラクターは、共演者から「裏表が全くない」と評されるほど。誰に対しても分け隔てなく接する彼女の周りには、いつも温かく親しみやすい空気が流れていますが、主演を務めるテレビ東京「夫を殺したはずなのに」(月曜後11・06)では、不倫した夫の復讐に燃える妻として、血みどろの殺人劇を繰り広げています。自身の取り柄を封印した重い役に挑む心境を聞きました。(井利 萌弥)

―今回の役で挑戦となった部分はありましたか?
「私が演じた主人公は、表情豊かに感情を出すタイプではないので、そこが結構課題でしたね。おとなしくて一見ちょっと地味で、自分の意見を相手に伝えないキャラクターだからこそ、表現が凄く難しいんです。怒ってるといっても、口に出す人じゃないから、そこはやりすぎないように気をつけています」
―幸せな夫婦生活から一転して夫を殺すという、かなり振り幅の大きい役どころですが、どのように芝居を切り替えていますか。
「1話の冒頭に登場した血まみれの残虐的なシーンなどは、わかりやすいので逆にやりやすかったです。この作品は、どんな気持ちなのかわかりにくいシーンの方が多いのですが、そういう曖昧な部分が一番難しいですね。やりすぎることは簡単にできるけど、微妙な気持ちの変化とか、1回目、2回目、3回目の本当に少しの違いを表現したり、“やりすぎない”という間を取るバランスが課題だと感じています」
―シリアスな役を演じるにあたって、いつスイッチを入れていますか。
「カットがかかる前ですね。カットがかかる直前までみんなで笑って漫画の話とかをして、“はい始めます”で入って、カットがかかったら、“大変でしたね-”と、すぐ戻っていると思います。この 3ヶ月、台本では大変な事件が起こり続けているので、プライベートもずっと役柄の気持ちでタイムリープのことを考えていたら、本当に頭がおかしくなっちゃう(笑い)。だから、普段はあまり考えすぎないようにしています。防衛本能かもしれないですね」
―30代を迎えてから、役柄に深みや重みが出てきたという実感はありますか
「あまり思わないのですが、求められるものによって、時代の移り変わりは感じています。例えば、この数年は不倫モノが多くなりましたよね。今回の作品ではその流行りの流れが分かりやすく反映されているような気がします。今の視聴者は、不倫とか復讐といった、ドロドロしたダークなものが見たいのかなと思います」
―今の内田さんだからこそ出せる毒気もあるのでしょうか。
「それは確かにあるかもしれません。 20代のときにこの役を任されても頑張ってやったんでしょうけど、ずっと役のことを考えて、役のまま生きるぐらいしないと難しかったと思います。20代のころはできないことも多かったので、それをどうにかしたいっていう気持ちでがむしゃらに頑張りすぎていたんですよね。今は、自分の人生も楽しみつつ、お仕事も楽しんで、いいバランスで働けるようになりました。“私が体調崩して病気になったらドラマが進まないじゃん!”と気づいたので、しっかり健康管理をしながら役に向き合っています」
―今後はどんな役に挑戦してみたいですか。
「最近は、もの静かな人の役が多くて、自己肯定感が高くなく、あんまり自分の意見を言えないような女性の役が続いていたので、バリバリに強い役がやりたいです!敵であるとか、強そうな役がやりたいですね」
