檀れい 人生も折り返し地点を…今春、個人事務所を設立「もっと自分の思う形で前に」
2026.08.19
今年3月に所属していた芸能事務所を退所した女優の檀れいさん(55)は輝かしいキャリアを持ちながらも、まだなお「成長したい」とお話しされています。「新しい人生がスタートした」と未来を見つめる檀さんの人生学を聞いてみました。(西村 綾乃)

――独立を発表されたインスタグラムの文面で「人生も折り返し地点を過ぎた今、あとどれだけの事を皆さまにお届けすることができるのだろうか」と記されていたことが印象に残っています。いつ頃から、そのようなお気持ちを抱かれるようになったのでしょうか。
「『どういう人生を歩んでいこうか』ということを常に考えていました。幼い頃は『大人になったら何をやればいいのか』ということでしたが、この職業についてからも常に未来について考えていました。宝塚がスタートで、『エンターテインメントを通して、皆さんにハッピーを届けることができたらいいな』と思いながらやってきましたが、年齢を重ねるにつれて、あとどこまで自分が頑張れるのかなということを考えるようになりました。体力のこともそうですし、表現者としていつまで続けられるのかなって」
――「人生の折り返し地点を…」にはそのような思いが込められていたのですね。
「そうですね。私の人生の中で、仕事はとても大きなもの。たくさんの時間を費やしていますし、本当に好きでやっているので、自分が元気でいられる間に、どれだけのことを皆さんにお届けできるんだろうということを考えました。5年後、10年後、その先って、分からないじゃないですか。20代の時の5年後、10年後は、果てしなく未来がありますけれど、大人になってからの5年後、10年後っていうのは果てしないわけではありませんよね。なので、自分のやりたいことを考えて、もっと自分が思う形で前に進みたいと強く思うようになりました」
――独立の発表とともに投稿された「虹が架かった青空の写真」はどのような思いがあったのでしょうか。
「青空だけではない、虹が写っている写真が良かったんです。『虹の彼方に』(映画『オズの魔法使い』の劇中歌)っていう歌がありますよね。私にとって独立は、その歌詞のイメージで、新しいスタート、新しい人生が素敵なものになったらいいなっていう意味を込めて選びました」

――「信じた夢は現実になる」というフレーズがありますね。檀さんの「挑戦を恐れずに、成長を続けたい」という気持ちの中には、生涯現役でいたいという思いもあるのでしょうか。
「昔は生涯現役って思っていましたけど、1つ1つの作品にいつも全力で臨んでいるので、どこかで、『いつ辞めてもいいわ』っていういう思いもあるんです。だから今は仕事に対しては、本当に肩の力を抜いて自由な感じで向き合っています。もちろん、新しいスタートを切ったばかりですし、すぐに辞めようとは思っていません。心の中では『あれもやりたい、これもやりたい!!』という思いがいっぱいあるので、『時間が足りない、時間が足りない!』って思っていますが、どこまで続けるのかなどを決めずに、緩やかにできればと思っています。途中で気が変わるかもしれないですし」
――「あれもやりたい、これもやりたい」という思いの中には、俳優業のほかにどのようなことがありますか。
「2022年から毎年1回、ライブを開催していて、そこは自分が伝えたいことを届ける場にしているので、音楽を通してもっと多くの人に、自分のその時々の思いを届けることができたらいいなとは思ってます」
――これまでの人生で壁にぶち当たった時など、ご自分を鼓舞するためにどのようなことをしていますか。
「私のお仕事のスタートは、宝塚歌劇団でした。とてつもなく大きな壁にぶつかっても、次の日には幕が開くんです。ケガをしていても、体の調子が悪くても、できないことがあったとしても、待ってくれない。どんな状況でも、次の日には公演が始まるということを若い時から経験してきました。それである時、自分が乗り越えることが難しいものは、神様からのギフトなんだと感じたんです。成長するために、神様が無理難題を私に与えているんだなって。そう思えるようになった時、絶対に越えられないは山なんてないぞって、向かっていくことができるようになりました」
――いつ頃からそのような心境になったのでしょうか。
「30歳くらいですね。1個1個クリアしていったら、楽になっていきました」
――乗り越えた時の達成感が自信につながったのでしょうか。
「達成感もあるし、最初は遠回りするかもしれないけど、その遠回りも無駄なことはなくて、小さなことも、大きいことも、1個1個向かい合って乗り越えていったら、それが血肉になったと感じられたからだと思います。『あ、私できるようになったんだわ』って気がつく時が来るんです。そういうことが何回もあって、どんどん楽っていうよりも、自分の中に『何が来たって大丈夫』っていう心が育っていったという感覚です。決して楽にはならないけど、次に何かが起きた時、『あ、今度はこんな問題が来たんだ。でも、大丈夫。私は大丈夫』って思うことができているんです」
――いい意味で外見とのギャップを感じました。言葉の1つ1つに迷いがなく、とてもかっこいいです!
「宝塚の時から、男前ってよく言われていました(笑い)」

