森カンナ 「人と比べない」を大切に 20代は他人と比較も留学などを経て「己は己」と実感
2026.05.25
サバサバとしたキャラクターが魅力の女優の森カンナさん(37)。「己は己」ときっぱりと言い切ります。ゴーイングマイウェイな生き方は現在放送中の日本テレビ系の主演ドラマ「多すぎる恋と殺人」(月曜深夜0・24)の主人公とも重なります。そんな森さんも20代のころには人と比較して悩んだこともあったそうです。どのようにして人と比べない前向きな生き方を手に入れたのかを伺いました。(望月 清香)

――これまでの女優人生を振り返って苦しいことはありましたか。
「全く苦しいことがなかったわけではないですが、このままではいけないと1度立ち止まって考えた時期はありましたね。28歳くらいの時です。1回事務所をやめて、留学に行ったりもしました。人としてどう生きていくのかを考えた時期でした」
――20歳でテレビ朝日「仮面ライダーディケイド」のヒロインに抜てきされるなど、順風満帆なキャリアを歩んでいるように見える森さんですが、悩む時期があったのですね。
「20代の前半はとにかく必死でした。必死で考える時間もないって感じでしたね。刺激的な毎日だから楽しんではいたんですけど、お芝居をどうしたらいいのか分からずもがいていましたね。お芝居ができないって思いがありました。自分の演技を見て全然想像していたのと違うなと思っていました」
――留学はどうでしたか?
「28歳の時お仕事をストップしてロサンゼルスの語学学校に行きました。人生において凄くぜいたくな時間でした。仕事もしないで学校に通って、友達と異文化交流をする。アメリカは己は己って雰囲気があって、人の格好とか人の発言を気にしていない人が多い。留学してそういうことが染みついた感じがありました」
――楽しく生きるためご自身の中でルールとしていることはありますか。
「人と比べないことを自分の中で大切にしています。己は己だと思って生きています。若い時は人と比べてしまったり、周りの人の目を気にしてしまっていました。人と比べてもしょうがないと気づきました。己は己で自分のやりたいことをやろうと思い始めました。留学もそうだし、年齢とともに次第に気づいていきました」
――今後どのような女優になりたいですか。
「まず役者の前に人間だなと思っています。素敵な年の重ね方をして、素敵な大人になりたいです。かっこいい生き方をしていきたいというのが軸にあります。 芝居は私の体から出るもの。まずはプライベートを人としてしっかり生きたいです」

<取材後記>
インタビューを行う部屋で待機していると、にぎやかな声が聞こえてきた。森さんがスタッフたちと楽しげに会話をしながらやって来た。ドラマの宣伝のために生番組をはしごする“電波ジャック”の合間を縫っての取材。ドラマの撮影期間でもあり、ハードスケジュールであることは間違いないが、森さんの周りは明るい笑顔であふれていた。あくまで自然に周囲の空気をなごませていた。その気遣いは記者に対しても向けられた。印象的だったのは取材開始前の一コマ。記者の目を真っすぐ見ながら、ハキハキとした口調で「ご足労いただき、ありがとうございます!」と声を掛けてくれた。クールな佇まいとは対照的な温かさが伝わってきた。インタビューの中で「格好いい生き方をしていきたい」と話した森さん。周囲への気遣いや思いやりを忘れない心の余裕があるからこそ、自分自身も大切に信念を持って生きることができるのだろう。これから人生経験を重ねて人間力をますます磨き、演技の幅をさらに広げていくはずだ。その姿が楽しみだ。
