松下奈緒が音楽に捧げた思春期 学生時代の自分に伝えたい「無駄じゃないよ」
2025.08.12
テレビ朝日「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」(水曜後9・00、13日に第6話放送)で大森南朋さん、相葉雅紀さんとトリプル主演している松下奈緒さん。女優として活躍する一方、ミュージシャンとしての顔も持っています。学生時代はピアノ一筋の生活を送る中で、実は苦しい思いも抱えていました。音楽を楽しめるまで悩んだ過去を明かしてくれました。(井利 萌弥)

――3歳のころからピアノを始め、東京音楽大学を卒業されました。昨年もワンマンライブを開催されるなど、精力的な音楽活動を続けていますが、ピアノをやっていてつらいと感じたことはあるのでしょうか。
「はい、もちろんあります。もう今は、全然そんなことないんですけど。子供のころはずっとピアノをしていて、部活もやったことがなかったので、みんなが部活で合宿に行ったりとか、練習をしたりするのが羨ましかったです。ピアノは1人でやることが多く、チームで“やったー!”と楽しめるような瞬間があまりないので、“いいな…”と。だから“ピアノをやめたら、バスケ部に入りたいな”なんて考えたこともありますが、それでもやっぱり私にはピアノの方が向いてるんだろうなとも感じていました」
――ピアノをやっていてよかったと思う瞬間はどんな時ですか。
「大学を卒業してからの方が多いです。音大を卒業してから、クラシックじゃない音楽をやっている方たちにも出会えました。すごく自由にいろいろな音を奏でられたり、ジャズができたり、ポップスができるんですよね。そういうカッコイイ人たちをたくさん見てきて、私もああなりたいっていう、第2の新たな目標みたいなのが生まれてきて、楽しくなってきました。もちろん、大学で学んだことも無駄ではないですけど、今の方が改めて幅が広がったと思うので、そういう意味では、大学を卒業してからがすごく好きです。ただ、学生時代というのは、勉強のためにやるという意識がすごくあったので、やめたくもなるし、サボりたくもなるし、でも、やっぱりやらなきゃいけないし…。ずっとそれの繰り返しでした。今は、好きな時に好きな曲を弾けるし、好きな曲を書けるし、好きな音楽を聴けるし、自由はすごく増えましたね」
――今、学生時代の自分に声をかけるとしたら何と言いたいですか。
「“無駄じゃないよ”。自分でやっていたことっていうのは、基本的なこと、基礎っていうのが多くあるので、それがあっての自由なんだと思います」
―――「無駄じゃないよ」ってお言葉、すごく響きます。現在の松下さんと会ったら、当時の松下さんは「良かった」と思うでしょうね。
「その時の自分は、今の自分を想像してなかったですが、“楽しく待っているよ”って言いたいです」
