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住吉美紀アナ 「幸せは与えられるものではなく自分で創り出すもの」 他人に左右されない幸せのあり方

2026.01.23
住吉美紀アナ 「幸せは与えられるものではなく自分で創り出すもの」 他人に左右されない幸せのあり方

フリーアナウンサーの住吉美紀さん(52)は「共感の女王」と呼ばれて人気です。TOKYO FM「Blue Ocean」(月~金曜前9・00)でリスナーの声に「分かるー!」と優しく寄り添う姿から、その異名が付きました。そんな住吉さんはエッセー集「50歳の棚卸し」(講談社)の執筆を通して、自分自身にも向き合い、考えを整理させることができたといいます。様々な経験を経て、52歳の今、到達した幸せとは――。

撮影:木村 揚輔

――エッセーの最後に書いてある「幸せは、他人を介さない自分だけの基準で、自分で創り続けるもの」という言葉がとても印象的でした。どのような思いで書きましたか。

「現在のSNSの時代は、周りの人と自分を比較してしまったり、周りから評価されないと自分を駄目だと思ってしまったり、そういう思考回路に陥る機会がひと昔前よりも多いと感じています。場合によっては周りに振り回されてしまうような。もちろん私もその1人。だからこそ、“人が評価してくれた=幸せ”は違う、と改めて意識したいと思うのです。いくら人から評価されても、自分が心から笑えていなかったら本末転倒だと思う。それを伝えたかった」

――住吉さんにとっての幸せの基準は何ですか。

「私は幸せを感じている時に、背骨の下の方からプツプツと細かい泡が湧いてくるような感覚があるんです。その感覚を大切にしています。泡が頭の方に昇ってくると“あ、私いま幸せなんだ!”と自覚する感じ。それから、“分かるー!”と人の話に共感している時はもの凄くワクワクして、幸せホルモンが出ていると思う。そういうことが誰も介さない自分の幸せなんじゃないかなと思っています」

――どんな時に幸せを感じますか。

「おいしいものを食べた時は問答無用に幸せを感じますね。あとは、友達や仕事仲間と会話していて“分かるー!”と盛り上がった時。面白い韓国ドラマを見て、主人公に共感したり、爆笑したりしている時も幸せです。それから、好きな音楽に出会った時、ライブに行った時、茶道のお稽古をしている時…。海外に行って外国の空気を吸って、日本にない匂いを感じた時にも幸せを感じます。幸せを感じる瞬間が無数にあります」

――リスナーと共感し合える「Blue Ocean」も幸せを感じる場所なのではないでしょうか。

「本当にそうですね。リスナーの方と“分かる!”と共感し合えるので、理屈抜きの幸せが毎日作り出せる場所です。朝出勤した時に寝不足で疲れていたとしても、放送が始まって、大好きな音楽を聞きながら、皆さんと“分かるー!”と話していると、2時間の生放送が終わった後の方が元気になっているんです。私個人の幸せにとって欠かせない場。 “住吉さんの声に元気をもらっています”とか“住吉さんのおかげで1日頑張れています”というお声をいただくと、さらに喜びが増しますし、私もアナタから元気をもらっているのですよ、と思いますね。自分が幸せだと思ってやっていることが人の幸せにつながっているなんて、最高じゃないですか。『Blue Ocean』は生きがいを感じる、自分の人生にとって大事な場所です」

――公私ともに幸せを感じる瞬間がたくさんあって素敵ですね。

「普段から意識しているから今みたいにたくさん言えるんです。自分がどんな時に幸せを感じるかを意識すると、足りないと思った時に、“きょうは、幸せを創り出せそうなこれをやってみよう!”と試すことができる。そう、幸せは与えられるものではなく、毎日自分で創り出すものだと思っています。そのためにも、どんな時に幸せを感じるかを意識することがオススメです」

撮影:木村 揚輔

<取材後記>

少し緊張しながら取材を始めると、不思議とだんだん緊張が和らいでいった。それはきっと住吉さんの明るいオーラと表情豊かなリアクションのおかげだろう。住吉さんは質問1つ1つにハキハキと回答。記者がエッセーの感想を伝えると、「わーうれしい!ありがとうございます!」と目を輝かせた。これまで多くの著名人が住吉さんに本音を語ってきたのがうなずける。一流のインタビュアーは心地よい雰囲気をつくることができる。取材する側のこちらが勉強させられた。印象的だったのは「幸せは与えられるものではなく、自分で創り出すもの」という言葉。決して平たんではない住吉さんの半生を知った上で聞くその言葉はズシリと胸に響いた。言葉は「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」が重要だと耳にすることがあるが、まさに住吉さんが発するからこその重みと説得力を感じた。「Blue Ocean」ではありのままでマイクに向き合うことを心がけているという住吉さん。住吉さんの真っすぐな言葉はこれからもリスナーの生活を彩り続ける。(望月 清香)

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