鈴木愛理にとってのアイドルとは? 「アイドル」と言われることに葛藤したソロ転身当時と今の思い「誰かの人生を輝かせることができれば…」
2026.01.23
表現力豊かなパフォーマンスと抜群のスタイル、かわいらしいルックスと老若男女に愛されるキャラクターでファンを魅了する鈴木愛理さん(31)。その姿は多くのアイドルの憧れです。℃-ute解散後の2018年にソロデビューし、新たな道を切り開き続けています。1月23日には初の単独主演映画「ただいまって言える場所」(監督塚本連平)が公開されます。アイドルを極め、卒業後も飛躍を遂げる鈴木さんにとってのアイドル論とは――。“現在地”とこれからを聞きました。(望月 清香)

――「アイドルが憧れるアイドル」と言われることへの思いを聞かせてください。
「現役の時にはあまり言われた記憶がなくて、アイドルをやめるころになって言っていただけるようになったので、プレッシャーよりもうれしさが勝ちますね。現役の頃だったらプレッシャーになっていたかもしれないんですけど、今はソロなので、これからもそうやって言われ続けられるように自分を磨き続けたいと思います。自分を奮い立たせてくれる言葉です」
――先日、YouTubeの中で「自分がアイドルとして認識して立つステージも好き」とおっしゃっていた鈴木さん。ソロ転身後は、「アイドル」と言われることに葛藤もあったといいますが、どのような心境の変化があったのでしょうか。
「オーイシマサヨシさんのさいたまスーパーアリーナライブにゲスト出演させていただいた時に、アイドルとしてのスイッチを使うことも好きだなと思いました。ソロデビュー当時は、アイドル時代の方が好きだったと言われることも多かったので、アイドルという言葉から逃げたくなることもありました。それから、“アイドルが歌っている”、“アイドルが芝居している”というふうに、アイドルという言葉が悪い意味でぞんざいに使われている感覚がありました。アイドル時代を誇りに思っているからこそ、アイドルが他の職業よりも下に見られているのかなと感じることが嫌だったし、現役のアイドルに失礼だなと思っていました。でも今はそれを通り越して、吹っ切れて、私はやっぱりアイドルが好き、アイドルとして立つステージも楽しい、と思えるようになりました。ソロで活動したり、俳優業をやったりする中で、アイドルではない自分にちょっとずつ胸を張れるようになってきたからこそ、アイドルとして求められることから逃げたくなくなったんだと思います」
――鈴木さんが考えるアイドルを教えてください。
「私がアイドルをやっていた頃は、恋愛禁止がベースで黒髪ロングが正義というジャパニーズアイドル文化がありました。でも今はアイドルの幅がどんどん広がっているなと感じます。アイドルは誰かの憧れの対象だったり、誰かの人生を輝かせる存在のことなんじゃないかなと思います。誰かの人生を輝かせることができれば、職業がアイドルじゃなくても、猫ちゃんでもアイドルだと思います」
――2025年はミュージカル「SIX」の日本キャスト版への出演やテレビ東京ドラマ NEXT「推しが上司になりまして フルスロットル」への出演など、お芝居でも活躍した1年だったと思います。2026年はどのような1年にしたいですか。
「2025年は俳優としての仕事をたくさんやらせていただいて、自分の中で凄く新しい1年でした。自分は何者なのだろうと問われた時に、肩書きの1つに俳優があることにやっと少しだけ胸を張れるようになったかなと思います。来年以降も自分の進んでいる道を信じて、自分のことを信じて、常に目の前の今を大事に生きていきたいなと思います」
――具体的な目標を教えてください。
「健康に生きるということくらいしかないんですよね。若い時は具体的な目標がたくさんあったんですけど、大人になるにつれて、自分では予測できないことこそ面白かったりすると思うようになりました。チャンスが舞い込んできた時にちゃんとキャッチできるように土台作りをしっかりとして、チャンスを楽しみたいです。それから私は誰かの幸せや笑顔が原動力なので、これからも誰かの1歩を踏み出すエネルギーになれたらうれしいです」

ヘアメイク:髙橋綾、スタイリスト:稲葉有理奈(KIND)
<取材後記>
こちらの質問にコロコロ表情を変えながら答える鈴木さん。そのかわいらしさに記者もカメラマンもくぎ付け。自然と笑顔になった。そんな鈴木さんの美しさの秘密を探るべく、美容のこだわりを聞くと、「外を磨くよりも中身を磨く方がいいのかなと思います」と答えた。短いながらも鈴木さんの生き方が詰まった言葉にはっとさせられた。鈴木さんは「ポジティブの伝道師」と呼ばれているが、実は自分に自信が持てないタイプだという。コンプレックスと向き合いながら、たゆまぬ努力と研究でコンプレックスさえも前に進むエネルギーに変換してきた。研究熱心ぶりはカメラマンの意図をくみながら次々とポーズと表情を決める姿にも表れていた。そんな生き方が内面からにじみ出て、多くの人を照らす光になっている。音楽活動、映画、ドラマ、舞台、バラエティー…。マルチな活躍から様々な肩書をもっている鈴木さんだが、これからもあいりまにあ(ファンの総称)にとって“最強の推し”であり続けることは間違いない。(望月 清香)
