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木村文乃の人生は「近道という名のいばらの道」 30代で“学び”と“挑戦”を続けるワケとは

2025.08.21
木村文乃の人生は「近道という名のいばらの道」 30代で“学び”と“挑戦”を続けるワケとは

下積み時代が長かったという女優・木村文乃さん(37)。現在はフジテレビ「愛の、がっこう。」(木曜後10・00)で主演を務めるなど活躍中ですが、ご自身の人生は「近道という名のいばらの道」だったと振り返ります。今作で演じている女子高教師・小川愛実の役柄と重ねて、木村さんの生き方について聞かせていただきました。(井利 萌弥)

撮影・会津 智海

――古い価値観を持つ家庭に育ち、両親の言う通りに、まっすぐ育った愛実について「人生を遠回りしている人だと思う」と別の取材で話していましたが、ご自身は近道または回り道など、どんな歩み方をしていると思いますか。

「近道という名のいばらの道を進んでいると思います。好奇心が強いんですよね。だから、みんなが“ここへ行くよ”って言う道を行ったら、普通のものしか得られないなってもの足りなく感じるんです。遠回りは嫌だけど、いばらの道を行くことで、いろいろな危機管理能力とか、そういうのを身につけて成長できる気がするので、私はあえてそういうところを選びがちです。結果、遠回りが早かったりするんですけどね(笑い)」

――自らいばらの道を進んでいくのは格好いいです。

「さすがに大人になってきたので、タイミングや状況を見つつ、サバイバルできる時はサバイバルをして、そうじゃないときは普通の道を行って、と選べるようになりました」

――ご自身にとって何かを教えてくれる“先生”のような存在はいますか。

「ある意味、みんな先生ですよね。自分の周りにいてくれる人全員に、人としてのあり方とかを教えてもらっています。些細な言葉遣い、気の使い方、言動とか、そういうお手本が世の中にはいっぱいいるなと思います。それこそ、相手役のラウールさんも凄いなって感じています。まだ22歳なのに、心遣いが凄いから、生番組やバラエティーに出演させてもらうときに安心します」

――昨年はデビュー20周年を迎え、ファンミーティングで歌を歌ったり、サステナブルな商品のブランド「2310」を立ち上げたりと、さまざまな挑戦をされていますが、その原動力は何でしょうか。

「思ったことをやれる時間と仲間がいてくれるっていうのが一番大きいかもしれないですね。年齢を重ねると、多分雇われる方じゃなくて雇う方になってくる人が増える。つまり、その仕事で何かを成し遂げている人たちが多いので、何かをお願いした時に、クオリティーの高い返事がもらえるっていうのが、大きい気がします。物事が実現しやすいんですよね。だから、うっかり何かをポロッと言うと、“それやろうよ!“って、大ごとになっていっちゃうので、ちょっと気をつけています(笑い)」

――着実に年齢を重ねられていますね。ファンミーティングは大盛況だったと聞きました。

「楽しかったですね。ファンの人が楽しかったって言ってくれるのが一番うれしいです。ですが、専門の方にお願いするのではなくて、全部自分たちで組み立てたんですが、その労力がつらすぎて(笑い)。特に忙しい時期で、東京からずっと離れているタイミングで開催してしまって、ちゃんと準備にかける時間が取りきれなかったりもしました」

――ここでも“近道”はしていないですね。

「はい。自分たちでやることの限界と、人を頼る良さみたいなものも学びました!」

撮影・会津 智海
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